2022年4月1日金曜日

2022新茶のご挨拶

 


軒下にはもう燕の巣ができ始めておりました。比較的寒かった2月までと打って変わり、急に春めいてきたように感じます。ゆっくりと咲き、長く鑑賞できた2月の河津桜と違い、ソメイヨシノは今にも散ってしまいそうです。冬の気温が低かったせいか、たっぷりと木々が休眠できているおかげか、例年5日ほど早く咲く凱旋山の白い山桜は、ソメイヨシノと同時期に満開を迎えています。(3/29現在)

 皆様、いつも当園をご利用いただきありがとうございます。

 

寒い冬を過ごした茶の木は充分に休眠をとり、栄養成長をストップさせます。暖かくなる事で休眠から覚め、蓄えた栄養を使って新芽を成長させていきます。冬が温かいと十分に休眠ができず、冬の間僅かずつ養分を使って成長しているそうです。良質な睡眠を十分とった方が、しっかり働けるという意味では、お茶の木も人間と全く同じです。良質な茶葉は美味しい新茶生産に貢献してくれます。今年は期待が膨らみます。

十分休眠した茶の木であっても、肥料不足の茶葉や、霜や風スレの影響を受けた茶葉は旨味成分が減り、淡泊でコクの少ないお茶になってしまいます。3月中は遅い萌芽と寒い日が少なかったおかげで、今のところ霜の影響はありません。

昨年、今までにない程早い新茶生産だったため、今年は早々に製茶機械のメンテナンスを終え、今や遅しと新茶の芽伸びを待っているところでです。あとは、4月の寒の戻りを乗り切って、美味しいお茶が生産できることを願掛けするばかりです。

 

最後に

情報化社会の昨今、小さな茶農家を経営する私も、様々なメディアから流れる様々なニュースに耳を傾けています。どうしても人を幸せにするニュースより「疫病、侵攻、物価高…」など悲観的なニュースが印象に残る気がしています。世の中の事を知るのは大切な事ですが、変えられない大きな事象に一喜一憂するのではなく、もっと身近な些細な事に心を留め、自分が少し努力すれば、自分や自分に近い人が幸せになれるような、小さな変化に幸せを見出していきたいと思っています。

「お茶で幸せ」も私と堀川園一同のできる、小さくはないけど身近なチャレンジの一つです。

今年も当園の新茶をよろしくお願いいたします。今年は昨年より少し遅い新茶生産となりそうです。出来次第の発送となる旨、ご承知ください。

静岡菊川より皆様の健康をお祈り申し上げております。      堀川園 スタッフ一同